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パンゲアの気まぐれ帳

気の向くままに、主に好きなこと(ダンス、小説、ネットゲームなど)について書き散らかす予定

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今日と明日、紹介する本は「銀河英雄伝説」の影響を強く感じさせる2つのシリーズ。 どちらもライトノベルの文庫から発売されているので打ち切りが心配だが、名作になる可能性があると思う。

最初に紹介するのは、安彦薫氏による「双竜記」シリーズ。 舞台となっているのは中世のような身分制度のある王国だが、この世界では騎士たちは馬ではなく「機巧鎧」と呼ばれるロボットのような物に乗って戦う。 
ある国が攻められて王が死に、首都が落とされ、王女が逃げているという場面から始まる。 そこで、主人公は行方不明の王子と勘違いされ、防衛側の旗頭として祭り上げられていってしまう、というのが大体のあらすじ。 

この作品を魅力的にしているのは、登場人物たちがとても魅力的なことだろう。 主人公や、ヒロインの王女はもちろん、敵国側の騎士も人間味のある描写をされている。 そして何といっても、自国の貴族たちの書き分けが素晴らしい。 
この国の「五公」と呼ばれる5人の大貴族たち、彼らがまとまって行動できなかった為に、この国は戦に破れつつあるのだが、一巻を通して徐々に明らかになるように、5人が5人とも、ある意味で自分の国を愛している。 それにも関わらず、彼らのとる行動は全く違った物になるというのがとても面白い。 

また、五公の内の2人が共同で敵の将軍と対決する場面があるのだが、その場面は銀河英雄伝説のミッターマイヤーとロイエンタールが「原始時代の勇者」オフレッサーと戦う場面を思い出させるものだった。

突っ込み所としては、主力兵器となる機巧鎧の数が余りに多いところ。 物語を通して軍勢の1/5ぐらいの数の機巧鎧がいるようだが、明らかに現代の戦車よりも構造が複雑そうな兵器が10万人の軍に対して2万ある、と言うのが信じられない。 この機巧鎧が数多くいるのに対して、その他の部隊は全くの無力なのか。 対戦車砲のような兵器は全く出てきていないのだが…。
更に言えば、これほど機械化の進んだ文明のはずなのに、未だに農奴や戦闘奴隷というような奴隷の存在があることも不思議である。 ある程度機械化が進んだ文明の場合、機械によって物を作ったり農業を行ったりする方が、監視人を雇って奴隷用の衣食住を用意して奴隷に作業をさせるよりも効率がいいのは明らかである。 これら古代ギリシア人のいう「卑しい技」の為の奴隷と言う階級が、現代において機械に取って代わったのは、人間の倫理観が進んだという訳ではない。
ともかく、作者がこれらの点をどう考えているのかは知らないが、話としてはかなり面白い小説だと思える。 ぜひ打ち切りになどならずに、完結にまでもっていってもらいたい。

ちなみに、自分のお気に入りのキャラは、五公内の凸凹コンビ、オルグレンとヒューム。 そして魅力的な敵である、メルツァー。
機械じかけの竜と偽りの王子 (電撃文庫)機械じかけの竜と偽りの王子 (電撃文庫)
(2008/11/10)
安彦 薫

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パンゲア

Author:パンゲア
好きな振付師 マーサ・グラハム、ピナ・バウシュ、ウィリアム・フォーサイス。
好きなゲーム HoI2、EU3


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